AIは70点、でもそこからが本番――機械と人間の絶妙なバランス
AIは確かに優秀だけれど70点。そこから100点を超える価値を生み出すのは、人間の「+30点」の力。料理、プログラミング、子育てなど、日常の体験から見えたAIと人間の絶妙なバランスについて書きました。

はじめに
最近、AIツールを使う機会が本当に増えました。プログラミングの作業でも、ChatGPTやClaude、GitHub Copilotなどを日常的に使っているんですね。
でも使っていて感じるのは、「AIって確かにすごいけれど、やっぱり70点くらいなのかな」ということです。もちろん、その70点というのは決して悪い意味ではありません。むしろ、そこからが人間の出番なんじゃないかと思うんです。
皆さんも、AIを使っていて「惜しいな」「もう少しこうだったら」と感じることはありませんか?今回は、そんなAIと人間の関係について、私なりの体験を交えて書いていきます。
AIの「70点」を実感した瞬間

先日、家族で晩ごはんのメニューを決めるときのことです。妻が「今日は何を作ろうかな」と悩んでいたので、「AIに聞いてみる?」と提案してみました。
冷蔵庫にある材料を入力して、AIにレシピを提案してもらったんですね。確かに、それらしいレシピが出てきました。手順も詳しく書いてあって、一見すると完璧に見えるんです。
でも、妻が見て一言。「うーん、これだと子どもが食べないかも」「この調味料、うちにはないな」「この手順だと時間がかかりすぎる」。
まさに「70点」だったんです。基本的な情報は正しいし、料理として成り立つものが提案されている。でも、我が家の事情や好み、実際のキッチンの状況までは考慮されていませんでした。
結局、妻がAIの提案をベースに、調味料を変更したり、子どもが好きな野菜に置き換えたりして、「我が家版」にアレンジしました。その結果、家族みんなが「おいしい!」と言ってくれる料理ができあがったんです。
仕事での「人間の手」の大切さ

プログラミングでも似たような経験があります。GitHub Copilotが提案してくれるコードは、確かに動くんです。基本的なロジックも正しい。でも、そのプロジェクト特有の命名規則だったり、チームで決めたコーディングスタイルだったり、パフォーマンス要件だったりは、やっぱり人間が調整する必要があるんですね。
この前も、データベースへのアクセス処理をAIに書いてもらったんですが、確かに動くコードが出てきました。でも、よく見ると、エラーハンドリングが甘かったり、ログ出力の形式が他の部分と統一されていなかったりと、「細かいところが惜しい」状態でした。
そこで、AIが生成したコードをベースに、エラーパターンを想定したハンドリングを追加したり、ログフォーマットを統一したり、チームメンバーが読みやすいようにコメントを調整したりしました。
妻に「AIって便利だけど、やっぱり最後は人間がチェックしないとダメだね」と話したら、「それって子育てと同じかも」と言われて、なるほどと思いました。基本的なことは教えられるけれど、その子の個性や状況に合わせて調整するのは親の役目、みたいな感じなのかもしれません。
「70点+人間」で生まれる価値

こうした体験を重ねて感じるのは、AIの「70点」と人間の「+30点」の組み合わせが、実は100点を超える価値を生み出すんじゃないかということです。
AIは膨大な情報から瞬時に答えを導き出してくれます。でも、その答えを実際の文脈に合わせて調整したり、感情的な配慮を加えたり、創意工夫で改良したりするのは、やっぱり人間ならではの仕事なんですね。
先日、中学生の子どもが宿題でレポートを書いているときも、「AIに調べてもらった情報をそのまま使うんじゃなくて、自分の言葉で書き直したり、実際に体験したことと結びつけたりすることが大切だよ」という話をしました。
子どもも「確かに、AIの文章ってちゃんとしてるけど、なんか冷たい感じがする」と言っていて、感受性豊かだなと感心しました。そうなんです、AIには「温度」がないんですね。でも、そこに人間の体験や感情、思いやりを加えることで、読む人の心に響く内容になるんじゃないかと思います。
最近は、AIを「完璧な答えを出してくれるもの」ではなく、「優秀な下書きを作ってくれるパートナー」として捉えるようになりました。その下書きに、人間らしさや個性、状況に応じた調整を加えることで、本当に価値のあるものが生まれるんだと思います。
おわりに
今回は、AIの「70点」と人間の関わりについて書きました。
AIが進歩すればするほど、逆に人間らしさの価値が浮き彫りになってくるような気がします。効率性や正確性はAIに任せて、私たち人間は創造性や共感力、状況判断力を活かしていけばいいのかもしれませんね。
皆さんは、AIを使っていてどんなことを感じていらっしゃいますか?「ここは人間が調整した方がいいな」と思った体験があれば、ぜひコメントで教えてください。
AIと人間が互いの得意分野を活かし合える関係を築いていけたらと思います。
関連記事

ちょっとした失敗の向き合い方――「立ち直り力」を育てる3つのコツ
日常のちょっとした失敗に対する向き合い方について、プログラマーの体験から得た3つの実践的なコツをご紹介します。失敗を恐れずに前向きに成長していくためのヒントが見つかるかもしれません。

目標達成に必要な3つのこと――毎日続けるコツは「小さな習慣」にあった
目標達成のために必要な3つのポイントについて、家族の体験を通じて学んだことを綴りました。継続するコツは意外と身近なところにありました。

三日坊主でも良い――3日続いたら、それはもう立派な習慣の始まり
三日坊主を否定的に捉えがちですが、実は三日続けること自体がとても価値のあることなのかもしれません。家族やペットとの体験から見えてきた、継続の新しい捉え方について書いています。