AI時代の新しい余白――意外と大切な「無駄な時間」を見つける方法
AI時代の効率化で生まれた余剰時間をどう過ごすか。筆者が家族と保護動物たちから学んだ「無駄な時間」の価値と、意図的に暇を作る具体的な方法を体験談とともに紹介します。

はじめに
今回は「AI時代における暇の見つけ方」について書いていきます。
最近、中学生の息子が「AI使ったら宿題すぐ終わるよ」と言いながら、結局その後ずっとゲームをしているのを見て、ふと思ったんですね。確かにAIのおかげで色々なことが効率化されているけれど、皆さんは余った時間をどのように過ごしていらっしゃいますか?
私自身、プログラマーという仕事柄、日常的にAIツールを使っているのですが、効率化された分の時間をどう使うかって、意外と難しい問題なのかなと思います。そんな中で最近気づいたことがあるので、今回はそのことについて書いてみたいと思います。
効率化が生み出した新しい問題

実は先月、プロジェクトでChatGPTを使ってコードの自動生成を試してみたんですね。驚いたことに、普段なら2時間かかる作業が30分で終わってしまいました。
「これは素晴らしい!」と最初は興奮したのですが、その後の1時間30分をどう過ごすかで悩んでしまったんです。せっかく時間ができたのに、結局スマホを見たり、意味もなくニュースサイトを巡回したりして、なんだかもったいない時間の使い方をしてしまいました。
妻に「AIで時間が浮いたんだけど、何をしたらいいかわからない」と相談したところ、「そんなこと言ってないで、たまには保護猫ちゃんとゆっくり過ごしたらどう?」と言われたんですね。その時にハッとしました。効率化された時間を、また別の「生産的」なことに使おうとばかり考えていたなと。
皆さんも似たような経験はありませんか?AIやツールで時間が浮いた時、その時間をどう使ったらいいか迷うことって、意外とあるんじゃないかなと思います。
「無駄」だと思っていた時間の価値

妻のアドバイスを受けて、その日の夕方、保護猫ちゃんとソファでただぼーっと過ごしてみました。最初は「これって時間の無駄なのかな」と思ったのですが、30分ほどすると、不思議と心が落ち着いてきたんですね。
猫ちゃんの寝息を聞きながら、窓から見える夕日を眺めていると、普段気づかないことにたくさん気づきました。例えば、猫ちゃんの毛の色が夕日で少し赤みがかって見えること、遠くから聞こえる子どもたちの声、そして何より、「何もしない」ことの心地よさです。
その後、プログラミングに戻った時のことが印象的でした。なんというか、頭がスッキリしていて、いつもより集中できたんです。コードを書く手も軽やか
翌日、息子に「昨日はAIで宿題が早く終わった後、何をしてたの?」と聞いてみました。すると「ゲームしてたけど、なんか疲れちゃった」との答え。「たまには何もしない時間も大事かもね」と提案したところ、「えー、それって意味あるの?」と最初は不思議そうでしたが、試しに一緒にベランダで夜空を見上げてみたんです。
10分ほど黙って星を眺めていると、息子の方から「なんか落ち着くね」と言ってくれました。この時、私は改めて思ったんですね。AI時代だからこそ、意図的に「暇」を作ることが大切なのかもしれないと。
「暇」を見つける具体的な方法

それから、我が家では意識的に「無駄な時間」を作るようになりました。具体的には、こんなことを試しています。
15分ルール: AIツールで時間が浮いた時は、必ず15分間は「何もしない時間」にする。最初は落ち着かないのですが、慣れてくると貴重な時間になります。
デジタルデトックス時間: 夕食後の30分は家族全員がスマホを触らない時間にしました。保護犬ちゃんも一緒にリビングでまったり過ごします。最初は息子が「退屈だ」と言っていましたが、今では自分から「今日はデトックス時間だね」と言ってくれるほどです。
散歩時間の確保: 保護犬ちゃんとの散歩時間を、単なる犬の運動時間ではなく、自分の「考える時間」として位置づけました。歩きながら何かを考えるって、机の前で考えるのとは全然違うんですね。アイデアがふと浮かんだり、問題の解決策が見えてきたりします。
読書時間の復活: AIで情報処理が速くなった分、ゆっくりと本を読む時間を意識的に作るようになりました。デジタルではなく紙の本を読むことで、情報を味わう感覚を取り戻せた気がします。
どのように感じていらっしゃいますか?もしかすると、効率化された現代だからこそ、意図的に非効率な時間を作ることが、新しい豊かさにつながるのかもしれませんね。
おわりに
今回は「AI時代における暇の見つけ方」について書きました。
AIやツールが私たちの生活を効率化してくれる一方で、その余った時間をどう使うかという新しい課題も生まれているのかなと感じています。でも、その「暇」こそが、実は私たちの心の余白を作ってくれる大切な時間なのかもしれません。
我が家では、保護猫ちゃんや保護犬ちゃんが「暇の先生」になってくれています。彼らを見ていると、何もしない時間の豊かさを教えてくれるんですね。人間も時には動物たちを見習って、ただゆっくりと時を過ごすことが必要なのかもしれません。
皆さんは、AI時代の「暇」をどのように見つけていらっしゃいますか?もしよろしければ、コメントで皆さんの「暇時間」の過ごし方を教えていただけると嬉しいです。忙しい毎日だからこそ、一緒に心の余白を大切にしていけたらいいなと思います。
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